はてしない夜の夢

永久に常しえに続くことは何としあわせな悪夢でありませう。

Never-ending story of the night.


   

リアルラーメンマン in NAGOYA


【蘭州拉麺 李】


拉麺(らーめん)の拉と言う字は「手で伸ばす」と言う意味があるらしい。
じゃあ普段我々が食べているラーメンなるものは実際に伸ばして作っているのか?
その辺の知識に明るくないのだけど、もし機械で押し出して作っているのなら拉麺じゃなくて別の名前の方が相応しいのかもしれない。
そもそも中国語で麺と言うのが「Noodle」ではなく小麦粉を使った料理全般を指しているのだから、実は餃子もシュウマイもパンさえも中国語圏の人には麺であると言うことだ。
日本語圏の我々にとって麺と言うと、ひも状の食品をイメージするから中国に行って食事をすると軽くカルチャーショックを受ける。


始めて蘭州拉麺なる物を食べてハマったのは西安でのこと。
家族5人で営んでいる小さなお店で値段は1杯5元~6元(約70円~85円)
日本との食費の格差が本当に驚天動地だ。
娘がオーダーを取り、父親が麺を伸ばして、息子がスープを掛け、母親が具材を炒めて、赤ちゃんがマスコットキャラを務める完璧なフォーメーションで攻め立てられ滞在中ほぼ毎日のように通い詰めた。
テーブルには皮付きのニンニクが置かれている。
最初役割が分からなかったが他の客がおもむろに皮をむいて噛り付き、そのままスープを飲んでいたので真似てみた。
もはや異世界の体験。
父親は回教徒らしく白い帽子を被っていて、ちょっと不器用そうな、でも実直さの窺える物静かな男性だった。
母親は彫が深く色白で目の色からしてウイグル族っぽく、かなりの美形だったと思う。
言葉が通じないのでいつもメニュー表から適当に選んで指差しで注文する。
そのうちお店に入ると微笑みかけてくるようになった。
最後まで積極的なコミュニケーションは無かったが非常に感じの良い家族だった。


日本に戻っても、あの味が忘れられず人に聞いたりしたけれど見つけられず。
それが東京に初上陸とのニュースがネット上で飛び交い名古屋も来るか!?と期待してたら1年遅れで遂にやってきた。


待ちに待ったとは正しくこれこの通り!
嬉しすぎて人に勧めまくっている。
では食レポと行きませうか。


まず一品目は






















特性牛肉(の残骸)


一緒に連れて行った連れ(中華系)が先に頼んでいた。
曰くもう完全に向こうの味。
何をどうしたらこんな味になるのか?
ラー油、ナッツ、パクチー、ネギ、そして下に沈んだ玉ねぎが素晴らしい役割を果たしてくれている。


二品目は

太さ普通麺で大根とパクチー追加(の残骸)


ラー油はテーブルに常備されているのでお好みで。
勿論と言うか当然と言うか黒酢も置いてあります。
スープを一口含んだ瞬間に西安に飛ぶね。


三品目は

連れが頼んだ平麺(の残骸)


きしめんみたいな状態に伸ばした麺の食べ応えなるや満腹感が半端ない。
連れは食べきれないと言うことで横取りして完食。


一つ残念な事があるとすれば素麺(具無し)が無いし当然のように皮付きニンニクもないことか。
そんなにグルメでもないので余り外食に拘りは無いのだけど、中国料理に関してはそこそこ良いお店を開発中。
このお店の近所には名古屋の中華街的地域もあり、そこには知る人ぞ知る名店もあるのだけれど、それはまた別のお話し。

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